韓国歴史ドラマでお馴染みの李氏朝鮮王朝の家系図・相関図を作成しました。
こちらの親族関係も殺人関係がすごいですね。参考資料は韓国ドラマです!正式な書籍資料は確認しておりませんので、参考にされる場合はご注意願います。
■目次
■人物紹介
(1)太祖・李成桂
「六龍が飛ぶ」で登場した太祖・李成桂。高麗時代は優秀な将軍だったが、クーデターにより李氏朝鮮を建国。華々しい歴史の主人公であるが、恐ろしい息子と対立の結果敗北し、晩年は寂しい老後となったよう。「大風水」「鄭道伝」では朝鮮建国時代の姿が、「龍の涙」では晩年が描かれている。「太宗イ・バンウォン」など沢山の作品に登場している。
神懿王后
高麗時代は正室2名体制だったよう。定宗や太宗の母。第一王妃なのに夫の戴冠時に冊封されず、死後に息子から王后として冊封された。
神徳王后
太祖お気に入りの世子芳碩の母
(2)定宗・李芳果
恐ろしい弟に中継ぎのための王にさせられる。子供がいたら弟に殺されていたので、いなくてよかった
(3)太宗・李芳遠
「六龍が飛ぶ」の主人公・李芳遠。高麗時代は科挙合格した天才児。父や兄たちと一緒に高麗を滅ぼしたが、父が別腹の弟芳碩を後継者にしたい意向を示したため、同腹の兄達と協力しクーデターを起こし、弟を殺す。外戚も殺しまくる。とにかく殺しまくる恐ろしい王様。
李芳碩
太祖のお気に入りの八男。父王のお気に入りだったゆえに、上に兄が沢山いる中での世子冊封、世にも恐ろしい兄にクーデターで殺されてしまった可哀想な子。
元敬王后
太宗の正室、世宗の母。実家の一族総出で夫の王位継承に協力したのに、太宗の外戚排斥政策により家族皆殺しに遭ってしまい不仲になる。
(4)世宗・李裪
現代韓国でも大人気の王様。庶民の識字率アップの為世界一分かりやすいとされるハングルを発明。「根の深い木」はハングルを開発するお話。
(5)文宗・李珦
世宗の長男。優秀だが、病弱。「王女の男男」では王様として君臨していたが、すぐに亡くなってしまった。健康は大事。
敬恵公主
文宗の姫。朝鮮三代美女?「王女の男」で勇敢な悲劇の王女様として登場。世祖の被害者。可哀想。
(6)瑞宗・李弘暐
文宗の息子。敬恵公主の弟。父・文宗が早く崩御してしまったので、幼くして即位したが、叔父世祖のクーデターにより殺される。可哀想。
(7)世祖・李瑈(首陽大君)
「王女の男」の(ヒロイン)の父親。王位が欲しいために幼い甥を殺して王位を奪う
貞熹王后
「王女の男」のヒロイン(架空)の母親。天才とされる「インス大妃」のヒロインの姑
(8)睿宗・李晄
世祖の二男、兄が亡くなったので即位するが、すぐに崩御。
桃源君・李暲
世祖の長男、「インス大妃妃」の夫。即位前に亡くなってしまった。
インス大妃
「インス大妃」のヒロイン、世祖の二男の嫁、夫は即位前に亡くなるが、夫の弟王が子供を残さず崩御したので、インスの息子が王となったので、王妃経験なしで大妃になってしまう。文字が書けたり天才とされてる。嫁は処刑され、孫からは恨まれ、孫の頭突きによって死亡。
(9)成宗・李娎
「インス大妃」の息子、息子の燕山君が暴君化した元凶
廃妃ユン氏
女官→側室上りの王妃、燕山君の母、嫉妬深く、王との夫妻喧嘩で王を引っ掻き処刑されてしまう。「宮廷女官チャングムの誓い」ではチャングムの父がその処刑に関わり、「王と私」ではヒロインとして登場。
(10)燕山君・李㦕
父に母を殺され病む。前半は善政をひくが、後半は完全に狂った暴君。家臣を殺しまくり、家臣に弟王を担ぎ出されたクーデターに遭い、流刑。流刑先で不審死。「宮廷女官チャングムの誓い」の父母が殺された元凶。「七日の王妃」ではヒロインを取り合うイケメンヤンデレな当て馬役を担当。
貞顕王后
成宗の継室、中宗の母。「宮廷女官チャングムの誓い」のグルメリポ王太后。「七日の王妃」では息子のために頑張っていたが、姑としては怖そう。
(11)中宗・李懌
「宮廷女官チャングムの誓い」のグルメリポ王。史実では暴君兄王に耐えかねた重臣たちに旗印として担がれ、兄王へのクーデターによって王位に就く。家臣に王にしてもらった経緯から王権が弱い。「七日の王妃」では勇ましい王子様に描かれていて、チャングムとの違いに笑ってしまった。
瑞敬王后
「七日の王妃妃」のヒロイン。チャングムには出ていない。父親が有力貴族だったが、燕山君派だったので、暗殺された。父親の失脚により敵対派によって、
章敬王后
中宗2番目の正室、仁宗の生母
文定王后
中宗3番目の正室、「宮廷女官チャングムの誓い」のグルメリポ王后。「宮廷女官チャングムの誓い」では優しい王妃様だったが、史実では自分の子を王にしたいがために、前妻の子(すでに王)を殺した疑惑が出ている悪女。「女人天下」「オクニョ」にも登場。
(12)仁宗・李峼
中宗と2番目の王后との息子。継母である文定王后とは当初仲がよく懐いていたが、実子の明宗が生まれてから、邪険にされるようになってしまった。なんとか殺されずに即位できたが、その後若くして亡くなっている。これはまさか…と韓国でも疑惑が残っているよう。
(13)明宗・李峘
中宗と文定王后の息子、「宮廷女官チャングムの誓い」で医女チャングムが治療した可愛い王子様と思われる。「オクニョ」にも出てくる。
(14)宣祖・李昖
中宗と側室の孫「ホジュン」でホジュンが仕えていた王様。豊臣秀吉の朝鮮出兵時に息子王子を縦に逃走した情けない王様。何故「祖」が与えられているのか誰か教えてほしい。「華政」では優しいお父様だった。
(15)光海君・李琿
父王・宣祖の正室に王子がいなかったので、世子として立派に育った。豊臣秀吉による朝鮮出兵が起きた時に父王は逃げたが、王子光海は勇敢にも戦い、追い払うことに成功。民衆からの人気もあったのに、父王の継室に王子が誕生するとその地位が脅かされる。結局王位につけるが、正当性の高い弟王子の存在に病み、継母は幽閉、妹王女は追放、弟王子は蒸し焼きにして殺害してしまう。儒教を重んじる朝鮮では嫌われてしまう要因となった。最近の韓国では再評価されつつあり、日本人からも敵ながら天晴!と大人気。私も好きです♪「王になった男」「王の顔」「宮廷女官キム尚宮」に登場。
仁穆王后
「華政」のヒロインの母、悲劇の王后。義理の息子(=光海君)に実の息子を殺されてしまう。恨みを晴らすべく仁祖と組み、最終的に憎い義理の息子を追放することに成功する。
貞明公主
「華政」のヒロイン、宣祖と継室の娘でこれでもかと可愛がられて育つが、兄光海君の策略により庶子に落ちる。
永晶大君・李㼁
「華政」に登場した可愛い可愛い王子様。宣祖と継室の正当性抜群の王子。側室生まれのコンプレックスがある兄王に蒸し焼きにされて殺されてしまう。可哀想。
(16)仁祖・李倧
クーデターで光海君を追放することに成功。「華政」では嫌なやつだった。「花たちの戦い~宮廷残酷史~」の親明、嫌清な王様。清の武将に土下座する屈辱を味わう。現代の韓国人からあまり人気が無いよう。
(17)考祖・李淏
「花たちの戦い~宮廷残酷史~」「馬医」に登場。清が大嫌い。イケメンだったらしいが、医療ミスにより崩御。
(18)顕宗・李棩
孝宗の息子、「馬医」の王様。温泉が大好き。現代韓国でもある法律、同じ苗字だと結婚できない法律を制定した。
(19)粛宗・李焞
顕宗の息子、14歳で即位したが、母・祖母などが行う垂簾聴政を受けずに自力で統治した。派閥争いする家臣たちを上手く扱っていた。「チャンオクチョン」「トンイ」の王様。
張禧嬪
朝鮮三代美女の一人。粛宗の側室だったが、正室を追い出し、自ら王妃になる(アンブーリン?)最終的に自分も自分の侍女の策略にハマり、死刑となる。キムテヒの「チャンオクチョン」「トンイ」では憎めない女性として描かれていた。キムヘスの「張禧嬪」はだいぶ怖い・・・
(20)景宗・李昀
粛宗と張禧嬪の息子。病弱。弟王が差し入れたカンナムケジャンに当たって死亡したとされている。(カンナムケジャンは美味しいけど、危ないから店を選んで食べてね!)「「トンイ」でも「ヘチ」でも心優しい兄として描かれている。「屋根裏のプリンス」のプリンスのモデルともされている。
淑嬪崔氏
「トンイ」のヒロイン。水汲み女官であったが、粛宗に見初められて側室になる。張禧嬪に虐められるが、最終的には禧嬪を追い出し処刑までに追い込む。英祖の生母で最終的には勝者。「トンイ」では健気で優しい女性だが、「チャンオクチョン」ではクソみたいな女。視点によって人の印象は変わるから人間って面白い。
(21)英祖・李昑
粛宗とトンイの息子。「トンイ」では可愛いクム、「イ・サン」ではくそジジイ。せっかく世子として育っていた息子をいじめ抜き、気が狂ったところで米櫃に入れて餓死させた。最初の王妃のことも大嫌いで無視していたらしい。「ヘチ」では主人公だが、なかなか波瀾万丈な人生だった。
思悼世子・李愃
父に虐められて気が触れてしまった後継。気が狂った後は殺人を繰り返し、父王に最も苦しむ方法(餓死)で処刑される。気が狂う前に息子が生まれていたので、血は受け継がれていった。
(22)正祖・李祘
英祖の孫、思悼世子の忘れ形見。「イ・サン」の主人公で名君。
貞純王后
「イ・サン」でも登場。英祖の最後の後妻で50歳くらい年下の王妃。年の近い義理の孫・正祖と対立していたか、協力関係にあったかは諸説別れている。正祖とあまり年が変わらないので、正祖死後も元気に生存。23代王の摂政となって政治をするが、結果的にその政治手腕は朝鮮滅亡を進めてしまう。
(23)純祖・李玜
「イ・サン」の長男
(24)憲宗・李烉
純祖の孫、正祖の血を引く最後の王。「風水師」「王の預言者」に登場。子供を残さず崩御。
(25)哲宗・李昪
「風と雲と雨」のヒロインの父、「哲仁王妃」の夫。英祖の曾孫にあたる王族だったが、地方で農民として平和に暮らしていた。憲宗の崩御により、後継不足で連れてこられた王様。(そもそも世子時代の教育とか受けてないし…)歴史的にはダメな王とされているが、時代劇では良い国王として描かれる。
大院君
「風と雲と雨」でも王族として息子を王位につけるべく奮闘。念願かなって息子高宗の即位後は摂政として政治を掌握、民衆人気も高かったが、家臣から疎まれ、高宗成人と共に失脚、その後も外国勢力の介入や、息子嫁である閔妃との対立などで失脚・復権を繰り返した。
(26)高宗・李㷩
男子のいなかった前王哲宗の崩御により、実父大院君の支配下で即位した。大韓帝国の初代皇帝。日本に併合された。実力者の父と優秀な妻が対立し間に挟まれる渡鬼の夫ポジション
明成皇后(=閔妃)
「明成皇后」のヒロイン、高宗正室、純宗の母。強力な外戚がいないという理由で選ばれたが、最終的に最強の外戚政治を行う。結婚当初は舅である大院君と仲良しだったが、だんだんと対立関係になり暗殺合戦にまで発展する。最終的には実験を握るが、親清・親露政策で日本と対立、国民からも反感を勝っていた。駐朝鮮国公使の三浦悟楼らの策略によって暗殺された。日本は大院君を担いで親日政権を成立させた。
(27)純宗・李坧
李垠
最後の皇太子。日本の圧力によって日本皇族と政略結婚する。「ラストプリンセス」では優しいお兄さんとして登場。
李方子
日本の皇族。本人の意に反して、朝鮮王子と政略結婚するはめになるが、夫妻仲よく幸せだったらしい。「ラストプリンセス」では優しい兄嫁として登場。
徳恵翁主
「ラストプリンセス」のヒロイン。大日本帝国の圧力によって日本皇族と政略結婚するはめになり、(写真見る限り夫はイケメンで良さそうだけど…)、母国・大韓帝国に帰国したかったが、大韓帝国はなくなり民主主義を取る新政府から旧王族は邪魔な存在なため入国拒否に遭い、どんどん病んでいってしまった。(ロシア帝国崩壊後のソビエト政府よりはマシな扱いかな)
■年表
1392年 【1】太祖・李成桂が王位につく
1393年 国名が朝鮮になる
1398年 第一次王子の乱(5男・李芳遠が世子8男・李芳碩を殺害)
1400年 第二次王子の乱、【3】太宗(5男・李芳遠)即位
1418年 【4】世宗即位(親政は1422〜)
1428年 室町幕府と修好(通信使1428年・1439年・1443年)
1446年 ハングル制定
1450年 【5】文宗即位
1452年 【6】瑞宗即位
1453年 癸酉靖難(世宗による瑞宗の側近を殺すクーデター)
1455年 【7】世祖即位
1468 年 【8】睿宗即位
1469年 【9】成宗即位(曽祖母貞熹王后と祖母インス大妃による垂簾聴政)
1482年 廃妃ユン氏処刑
1494年 【10】燕山君即位
1498年〜 粛清事件、張緑水の
1506年 中宗反正(クーデター)により燕山君排位 →【11】中宗即位
1544年 【12】仁宗即位
1545年 【13】明宗即位(母文定王后による垂簾聴政=女人天下)
1567年 【14】宣宗即位
1597年 丁酉再乱(=慶長の役)
1608年 【15】光海君即位、廃母殺弟
1609年 日朝通商条約、朝鮮通信使
1612年 ホギュン「ホンギルドン伝」(ハングル最初の小説)
1623年 【16】仁祖クーデターにより即位
1636年〜 清ホンタイジにより朝鮮遠征→清に降伏
1649年 【17】孝宗即位
1659年 【18】顕宗即位
1674年 【19】粛宗即位
1701年 張禧嬪処刑
1720年 【20】景祖即位
1724年【21】英祖即位
1762年 思悼世子の米櫃事件
1776年 【22】正祖即位
1784年 キリスト教伝来→弾圧
1796年 水原城建設
1800年 【23】純祖即位(貞純王后による垂簾聴政)
1834年 【24】憲祖即位
1849年 【25】哲宗即位
1863年 【26】高宗即位(大院君政権成立)
1872年 朝鮮大飢饉
1875年 江華島事件
1876年 明治政府と日朝修好条規締結
1907年 【27】純宗即位
■参考資料(ドラマ)
■六龍が飛ぶ
第1代王と第3代王の活躍で朝鮮建国の過程を描いたドラマチックなストーリー
■根の深い木
第4代王がハングルを作るお話
■王女の男
第5代王・文宗→第6代王・瑞宗と王位が継がれていったが、幼くして王位についた甥から王位を奪う第7代王・世祖、その娘と敵対する瑞宗派の重臣キム・ジョンソの息子のラブストーリー
■インス大妃
第7代王・世祖の息子に嫁いだが、すぐに未亡人になってしまう。息子が9代王・成宗が即位したため、王妃を経験せずに大妃となり、垂簾聴政を行った女傑のドラマ。暴君・第10代王・燕山君も孫として登場。
(※2023年夏現在は配信動画サービスはないようです)
第11代王中宗時代の資料に「大長今」と御医の名前が1文字書かれていたのみ。
そこから創作した壮大な歴史ファンタジー
■女人天下
第11代王中宗の王后・文定王后とその配下である朝鮮三大悪女・鄭蘭貞が暗躍する韓国版大奥
TSUTAYA DISCUSでレンタルできるようです。(2023年夏現在)
■華政
第14代王・仁祖の愛娘のドラマ。兄で有り弟の敵である15代王・光海君との確執など見どころ沢山。外国人が描く変な日本人(侍?)も登場します。
■トンイ
第19代王・粛宗をめぐって朝鮮三大悪女の張禧嬪と戦う第21代王・英祖の実母のドラマチックなストーリー。ハン・ヒョジュがかわいい。
■ヘチ
第21代王・英祖が苦境の中で王位につくサクセスストーリー
■イ・サン
第22代王・正祖
■哲仁王后
第25代王・哲宗の王后と現代の男が入れ替わってしまったというコメディドラマ
YouTubeで1話だけ無料公開してました。面白かったです。2話以降はHuluで!
■明成皇后
(※YouTubeで予告編動画が見つかりませんでした。)
第26代王・高宗の王后・明成皇后(閔妃)のお話
■ラストプリンセス
第26代王・高宗の王女(翁主)をヒロインとしたドラマ
主演は愛の不時着のソン・イェジンです。
■使用素材について
↓ 相関図には自作のフリー素材を使用しています。
会員登録すれば無料でダウンロードできます。
家系図作成や教材などにもご利用いただけます。