ベラスケスの名画 ”ラスメニーナス”の登場人物について描きました
スペインハプスブルク家です。主役は可愛らしい王女様…と見せかけて、タイトル「ラスメニーナス」はスペイン語で「女官たち」の意味。そして、本当の主役は奥の鏡に写っている王様夫妻(王女の両親)ともされています。鑑賞者が鏡に写っている感じ。主役は鑑賞者、鑑賞者は王様、私は王様なのです。設定では左の画家ベラスケスが王夫妻の肖像画を描いているところに王女御一行が遊びに来た
■目次
■人物紹介
王女マルガリータ
フェリペ4世と王妃マリアナの子、かわいいかわいい王女様。描かれた時は5歳だったという。近親婚の呪いを背負った弟とは異なり、健常児ではあったものの身体は弱かった。将来はオーストリア・ハプスブルク家のレオポルト1世に嫁ぎ、21歳で流産により早く亡くなってしまう。
ドーニャ・マリア・アウグスティーナ・サルミエント
王女の左の女官
ドーニャ・イザベル・ベラスコ
王女の右の女官
マリア・バルボラ
王女の遊び相手として雇われている軟骨無形成症の成人女性。当時のヨーロッパでは小さい人人を慰め者として側に置いておくことがステータスだった。マリア本人は気が強くて周囲の人は恐れていたよう。
犬
ニコラが飼っている愛犬モーゼ
ニコラシート・ベルトゥサート
小人の少年
ドーニャ・マルセーラ・ウリョーア
王妃の女官
ドン・ディエゴ・ルイス・デ・アスコーナ
王妃の従者
ドン・ホセ・ニエート
宮廷武官
フェリペ4世
オランダやポルトガルがスペインの支配から独立してしまったので、無能王という不名誉なあだ名が付けられた王様。美術を好み、画家ベラスケスを保護しバロック美術の発展には貢献した。女好きで浮気もの。7人の嫡子と30人以上の庶子がいたそう。人生楽しそうですね。
王妃マリアナ
オーストリアのハプスブルク家から嫁いできた後妻マルゲリータ王女とカルロス2世の母。本当はフェリペ2世の息子の王子様と結婚するはずだったのに、王子様は急死してしまい、30歳以上年上のおじさまと結婚するハメになってしまったためか肖像画は仏頂面が多い。長年続いて濃くなりすぎた近親婚の業が息子カルロス2世に集中し、酷い障がいを背負うことになる。
ベラスケス
フェリペ4世のお気に入り宮廷画家。モデルを美化せずに鏡に写ったように描くことで有名になり、バロック美術を代表する画家となった。ベラスケスの絵はスペイン・マドリードのプラド美術館に所蔵されている。
スペインハプスブルク家について
神聖ローマ帝国皇帝カール5世を持ってハプスブルク家はオーストリアとスペインに分裂した。大帝国を築いた。領土の増やし方は戦争でもぎ取るのではなく、政略結婚で相続する形で領土を増やしていった。そのため逆に奪われないように親族間での結婚を繰り返し、最終的には血が濃すぎて健常児が生まれにくくなり断絶した。
■参考資料
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